世襲
いささか古めかしい言葉ではありますが、「世襲」というのは、職業などを代々受け継いでいくことをいうわけですが、家元制をとっているお花、お茶、舞踊などはその際たるものです。同じように代々受け継がれていく仕事でも、大工さんだとか八百屋さんの場合はあまり世襲なんてことはいいません。それなりに格式のあるものでないと「世襲」とはいわないようです。
ところで、学校の先生というのも、よく親子とも教員ですなんて人もいますから、こちらも「世襲」なのかと思いきや、これは教員採用試験というのがありまして、これに合格しなければたとえ親が教員でもなれるものではないのだそうです。
厳正であるべき教員への道や、教頭、校長への昇進試験が金で売買されていたという事件が大分県でありました。教育県であるわが長野県は大丈夫なのかということで、調査したところ、そういう事実はなかったものの、教員試験の合否を本人に通知する前に一部県議などに対して漏らしていたということはあったようです。
そんなことはたいしたことではない、許容範囲だというのが村井知事の見解のようです。鷲沢長野市長も同じようなお考えをおもちのようです。有力者の口利きがあれば何とかなるというものではないものの、事前に教えてやることぐらい、県議には日頃からお世話になっているしかまわないだろうというのが村井さんのお考えのようです。
しかし、県会議員と県職員の間の関係はそんな持ちつ持たれつのような関係でいいものなのてだしょうか。もっと厳正であるべきと県民は考えて田中康夫さんを知事にしたのではないでしょうか。村井さんのお話から察するに、政治家と県職員との関係は以前のような慣れあいにもどりつつあるようです。まあ、新聞等でも両者が鋭く対立して議論しているような話は聞きませんから、