2008年12月09日

昨日は12月8日

 1941年12月8日は、日本軍がハワイの真珠湾を奇襲攻撃し、太平洋戦争がはじまった日です。しかし、現在ではそれより以前の中国大陸での戦争も含めて、15年戦争とかアジア太平洋戦争とかいう呼び方をしています。
 いずれにせよ、あの戦争がなぜ起きたのかを考える日として記憶にとどめるべき記念日です。
 あの戦争はなぜ起きたのか。改めてそんな問いに答えるまでもなく、明白なことではないのかと、私たちはばくぜんと思ってます。軍部の独走に歯止めがかけられなかった、つまりシビリアンコントロールが効かなかったからだというのが、ごく大雑把な理解で、それでなんとなく私なんかは納得しておりました。
 満州事変の引き金となったのは、中国柳条溝における列車爆破事件なのですが、この事件について鶴見俊輔氏は、関東軍の数人の将校が独断で行ったことなのだと説明しています。彼らのバックホーンとなったのは、関東軍の参謀将校であった石原莞爾で、彼は満州に欧米と戦うための軍事的な拠点をつくる必要があると考えていました。この一部の将校の行動が陸軍の参謀総長を動かし、統帥権という名の下に当時の内閣をも有無を言わせずに従わせたというのです。
 もちろん現代の日本に統帥権などというものはありません。しかし、例えば自衛隊の幹部の中に田母神某のような思想の持ち主が何人かいて、彼らが一般受けするようなことを言って世論をあおり、その勢いでどこかの国に攻めていくということ、起きないとは限りません。
 最近のテレビの報道姿勢、例えば麻生太郎という男をスケープゴートにしてみんなで感情的に叩くという姿勢です。何か怖いものがあります。



Posted by 南宜堂 at 23:31│Comments(0)

 
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