2007年07月09日
ワンコイン南宜堂
井上有一「新編 日々の絶筆」平凡社ライブラリー 1200円
井上有一という名前聞いたことのある人は少ないと思います。書家です。しかも前衛書家といいますと、裸でほうきのような筆を持って走り回っているというイメージがありますが、書の世界というのは関係者以外ほとんどの人が知らない世界ですね。一方で、井上有一はいかりや長介の担任教師でもあったといったらちょっと親しみがわくでしょうか。
ワンコインというには600円で求めましたのでルール違反ですが、井上有一の名を見て思わず買ってしまいました。二十年以上前だと思うのですが、東京のウナック・東京というギャラリーで井上の作品に出会ったのです。その頃私は書道関係の仕事をしていまして、自分では書かないものの門前の小僧で少しは書道界に顔をつっこんでいました。芸術といいながらも書道というのは華道なんかと同じように、家元制度が生きていて、生ぬるい世界だなとの思いが強かったのです。
そんな形骸化した書ばかり見ていた私に井上の書は衝撃的でした。全身を紙にねじ込んだような書、思いが形に表れているような書、なかなか実物を見ないとわからないと思いますが、すごい書でした。
今書の世界がどうなっているかわかりませんが、井上のような書家はいまだあらわれていないと思います。
井上有一という名前聞いたことのある人は少ないと思います。書家です。しかも前衛書家といいますと、裸でほうきのような筆を持って走り回っているというイメージがありますが、書の世界というのは関係者以外ほとんどの人が知らない世界ですね。一方で、井上有一はいかりや長介の担任教師でもあったといったらちょっと親しみがわくでしょうか。
ワンコインというには600円で求めましたのでルール違反ですが、井上有一の名を見て思わず買ってしまいました。二十年以上前だと思うのですが、東京のウナック・東京というギャラリーで井上の作品に出会ったのです。その頃私は書道関係の仕事をしていまして、自分では書かないものの門前の小僧で少しは書道界に顔をつっこんでいました。芸術といいながらも書道というのは華道なんかと同じように、家元制度が生きていて、生ぬるい世界だなとの思いが強かったのです。
そんな形骸化した書ばかり見ていた私に井上の書は衝撃的でした。全身を紙にねじ込んだような書、思いが形に表れているような書、なかなか実物を見ないとわからないと思いますが、すごい書でした。
今書の世界がどうなっているかわかりませんが、井上のような書家はいまだあらわれていないと思います。
Posted by 南宜堂 at 23:07│Comments(1)
この記事へのコメント
Posted by みうみうBETTY at 2007年07月10日 23:39
表紙の字を見ると、その時見た作品と良く似ているのですけど。。。
書家のお名前は忘れてしまいました。