2011年01月04日

昭和古本屋の日々 正月休み

 移転してはじめてのお正月、休みをどうするかということが話題になりました。というのは、このあたりは善光寺に近いため、初詣の人が多く通るのです。しかし、二人ともほかに仕事をもっていることだし、1日と2日はゆっくり休もうということで意見が一致し、そのように張り紙を出しました。
 2日、たまたま用事があって店に行った共同経営者、やはり人出はは多く、休みと思わずに店に入ってくる人も多かったようです。それで、来年は開こうかという話も出たのですが、結論はまあ休もうということになりそうです。
 ほかに仕事をもっていることもあり、店のことはあまりあくせくしないでもいいようになりました。先月の売り上げを見ても、店売り、ネット合わせた金額から家賃等の経費を差し引くと、それぞれに小遣い銭程度しか渡りませんでした。
 そんな売り上げでよくやるねという声が聞かれそうですが、趣味だからというしかありません。趣味で古本屋をやっているなど嫌味な言い方になりますが、この商売よほど大規模にでもやらないととても食えるほどは稼げないと思います。趣味という言い方がまずければサイドビジネスです。
 趣味と言ったのは、この仕事が好きなんだという意味です。かといって本が読むのが好きというわけではない。本に囲まれているのが好きと言ったらいいのでしょうか。本の背表紙を眺めているだけで、その奥にさまざまな世界が広がっているようで楽しくなるのです。
 これは古本屋を訪れるお客さんにも共通な感覚なのではないかと思います。よく、毎日古本屋をのぞかないと落ち着かないというお客さんがいます。もちろん本を読むのが好きなのですが、なによりも古本屋の雰囲気が好きなのです。
 そんなことで今年もなんとか続けられるようにしたいと願っています。ご贔屓のほどよろしくお願い申し上げます。
昭和古本屋の日々 正月休み


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Posted by 南宜堂 at 11:04│Comments(2)古本屋の日々

この記事へのコメント

本に囲まれているのが好きという感覚に同感です。私も古本屋めぐりが趣味のようになっています。地元の鶴舞周辺や神田の古本街をよく歩きます。神田の古本街といえば映画「森崎書店の日々」は古本に癒される若い女性の物語で味わいのある映画でした。
Posted by もしもの老子 at 2011年01月05日 22:29
もしもの老子さま
全国の古書店を回るのを趣味にしている人がいたり、不思議な魅力があるようです。デジタルの時代となっても本好きの人たちがいるうちは古本屋はなくならないでしょう。しかし、いずこの古本屋も維持していくのは厳しい環境にあります。
ぜひ信州にお出での節はお立ち寄りください。
Posted by 南宜堂南宜堂 at 2011年01月05日 23:12
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