2011年07月12日

古本屋開業入門のつづき

青森の林語堂さんは、在庫がどんどんと増えて、店売りをやっていたのでは効率が悪いということで店売りを断念したということである。ネットでの販売に特化することで、注文品の品出しが迅速かつ正確にできるようになった。経費の節減にもつながったようである。
地方にあってネット販売と店売りを兼ねている古本屋は、どこもこういう問題には直面している。光風舎の場合は、現在の店に移るまでの場所というのが狭くて常連以外はまず来ることのない店であった。店は完全にネット販売のための倉庫と化していたのである。
今の場所に店を構えるようになって、家賃は倍以上になって光熱費も増えた。しかし、それに見合うだけの売り上げが、現在の店であるかというと非常に厳しい。ネットでの販売に助けられて店を維持しているというのが現状である。
林語堂さんは、古本が好きで、古本屋を続けるために店売りを断念した。光風舎の場合もやはり古本が好きで、古本屋という商売が好きで店売りを続けている。
私たちの場合は年齢的にも働けるのはあと10年と思っている。後継者もいない。だとすれば、事業を拡大するとか、売り上げを伸ばすとかいうことは考えずに、毎日が暮らせればそれでいいだろうと思っている。
ところがこれからこの業界に入り、これで生活していこうといういう人たちはそんな気楽なこともいっていられない。

長野県民のみなさん、と言っても南宜堂のブログを見ていただいている方はごくわずかですが、
今、全国の古本愛好家の間では「ナガノ」に熱い視線が集まっているのです。
先月会津の古本市に参加した私は強くそのことを感じました。また、多くの古本愛好家のブログでも「ナガノ」が話題になっています。
県内でもローカルニュースで、長野でブックカフェや古本屋が相次いで開店していることが話題になっているので、ご覧になった方も多いと思います。
どうかみなさん、一度善光寺界隈の古本屋に出かけてみてください。古本屋は苦手という方も多いとは思いますが、決して怖いところではありません。中には鬼が出るような古本屋もありますが、決して危害を加えるものではありません。いたって気のいい鬼です。
一度行くとまた行きたくなるのが古本屋です。どうか注目のナガノの古本屋にぜひお出かけください。


同じカテゴリー(古本屋の日々)の記事画像
連休中に2つの古本市
町屋古本市雑感
小布施一箱古本市
安曇野一箱古本市
野口英世青春通り
会津の一箱古本市
同じカテゴリー(古本屋の日々)の記事
 古本ゴールデンウィーク終了 (2013-05-07 22:01)
 連休中に2つの古本市 (2013-04-12 10:24)
 町屋古本市雑感 (2013-03-16 08:23)
 小布施一箱古本市 (2012-10-22 01:18)
 安曇野一箱古本市 (2012-10-19 10:43)
 ちょっと困惑している。 (2012-10-17 21:49)

Posted by 南宜堂 at 01:10│Comments(0)古本屋の日々

 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。