2011年11月22日

プロとアマ

 今日の午後、つん堂さんが本の補充に東京から来られた。 もとい、出張で来られたついでに本の補充をしていただいた。あくまでもメインは本業であり、古本は趣味である。
 昨今の古本業界の話を少しばかり。私よりよほど詳しい。これでもこちらは古本屋のつもりなのだが、何も知らないのである。あくまでもアマチュアのつん堂さんといちおうはプロである私が古本の話をして、つん堂さんの方が詳しいのだから、この業界プロとアマの境がほとんどないのではないかと思ってしまう。
 もっとも、古本屋の基準を自分にするからいけないのかもしれない。プロに徹している同業の方は多勢おられるのだから。
 つん堂さんとの話がアマゾンで売っている人たちのことにおよんだ。アルバイトを使って月に1千万円も売り上げる人がいるのだという。売り上げという面で言ったらこういう人こそ古本屋のプロである。
 よく言われることだが、古本好きが古本屋になれば絶対に失敗するそうだ。本を商品として見ることができないからだ。本の内容などに関係なく相場の高低だけで商売ができれば、その古本屋は成功するだろう。
 以前にも書いたことだが、私にとって古本屋とは、歴史のゴミ捨て場、表現が悪ければ歴史の沈殿槽と言い換えてもいいが、そこからキラリと光るかけらを探してきて売っている商売だと思っている。 興味のない人から見れば実に無用なものを売っているのである。だから、そんなことで大儲けをするということが不思議でならないのだ。
 とは言うものの、売れないことには明日がないので、最近は女性にも気軽に入っていただける店を目指しておりますと申し上げたら、つん堂さん「そう言えばこの店で女性客を見かけたことはないですね」とおっしゃる。
 そんなことはありません。模様替えの効果が早速現れて、つん堂さんが帰ったあと、女性のお客さんに中原淳一の作品集を買っていただきました。


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Posted by 南宜堂 at 01:46│Comments(2)古本屋の日々

この記事へのコメント

女性客がいないなんていって、失礼いたしました。骨董品みたいなものをかっていた人は、別のかたでしたっけ?そうなると、私が滞在していた間に二人も女性客がいたということになります。
入口は行って、右側のスペース、もう少し拡充してもいいかも知れませんね。年配の女性客は、意外と夫婦で来るパターンもありますしね。
「光風舎」さんはポテンシャル高い本屋さんですから、まだまだ未開発分野があって、楽しみです。
Posted by つん堂 at 2011年11月22日 10:04
まさにその方です。
本に男性向け女性向けがあるわけではありませんから、女性が入りにくいのは店の雰囲気かもしれません。こればっかりは簡単に改まるものでもないし、悩みますね。
Posted by 南宜堂 at 2011年11月23日 07:19

 
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