2011年12月18日

信州各地で一箱古本市開催

「長野県古書組合未加入の光風舎番頭南宜堂傳兵衛が選ぶ信州古本界今年の10大ニュース、昨年のものもあるかもしれないし、10以上あるかもしれない」 の第3弾です。今回は「信州各地で一箱古本市」の巻です。
10大ニュースを選ぶつもりがこのへんで失速してしまいそうな予感があります。狭い業界のことですから、そんなにニュースがあるわけがない。
それにしても昨今の業界は一箱古本市ばやりで、発案者の南陀楼綾繁さんのもとにはさぞや沢山のパテント料がと思いきや、まったくそういう類のお金は受け取ってないようです。もったいない。
一箱古本市については南陀楼さんの著書「一箱古本市の歩きかた」(光文社文庫)に詳しいのでぜひ買って読んでください。私も買いました。まあ、一口で言えば古本屋さんごっこです。誰でもが店主となって自分の蔵書を売ることができるわけですから。
まことに魅力的な企画なのですが、プロの古本屋さんの反応は賛否両論といったところです。ここ長野でもそうで、長野の一箱古本市に参加した古本屋はウチと主催者の遊歴書房の2軒だけでした。人出がなくて参加しなかった店もありますが、概してあまり積極的には関心をもっていないようです。一箱だけですから、プロが商売で出店するには量が少なすぎる。ウチも店を出すよりは会場でチラシでも配ってお客さんを店に呼んだ方が効果的だなとチラっと思いました。
遊びだと思わないとできない企画です。主催の遊歴宮島さんはどういう意図でやられたのかはわかりませんが、結構開催までこぎ着けるのはしんどかったようです。来年もやりたいという思いは強いようですが、経費の問題、人員の確保の問題、課題は多いようで、我々周囲の古本屋がどれだけ積極的に関わっていけるかが、開催できるかどうかの鍵となろうと思います。
などと評論家のようなことを書いていますが、おまえはどうなんだと言われると、一箱という形にこだわるかは別として何らかのイベントはやるべきだとは思います。せっかく古本屋が増えたわけですから、古本の楽しさのようなものをアピールする場はあった方がいいでしょう。しかし、1軒や2軒の力ではどうなるものでもない。多くの古本屋さんに関わってもらうことが課題でしょうと、南宜堂としては建設的な結論となりました。


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Posted by 南宜堂 at 00:40│Comments(0)古本屋の日々

 
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