2012年03月01日

3月である

今年は閏年、2月が1日多かった。月の集計を行ったのだが、店売りは過去最低の成績だった。ネットは反対に過去最高の売り上げになった。
寒かったからなのか、それとも店に魅力がなくなったせいなのか。後者であれば深刻だ。ネットが増えた理由ははっきりしている。登録数が増えたことと、2月から書籍もオークションで売り始めたからだ。
数ヶ月前から、店売りとネットの販売高は逆転している。店の補完としてネット販売を行っていたのが、ネットの補完に店売りをやっているような状態になってしまった。
私たちは商売で古本屋をやっているのだから、どんなかたちであれ、売り上げが増えればそれでいいのかもしれない。第一、ウチがいくら店売りにこだわる古本屋を目指すといったところで、世の中の趨勢、いわゆる時勢というやつには勝てないのである。
この辺のところが、例の「小商いのすすめ」という本の主張がスッキリと得心できない理由なのかもしれない。大企業であれ、零細古本屋であれ、膨張しようとする動きは後戻りできないのだ。
私たちの店の場合、このまま在庫数が増えていったら、店は本のおく場所がなくなり、新たに倉庫を借りるか、店を閉めてここを倉庫にせざるを得なくなるのではないか。
春のはじめだというのに、縁起でもない妄想をしてしまったが、地方の古本屋を歩くと、それは満更妄想ではないなと思う。店が荒れているのだ。買おうという気持ちが起こらないような棚なのである。それでも古本屋をやっていられるのはおそらくネットでの注文があるからなのだろう。自分の店の未来を見るようである。


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Posted by 南宜堂 at 01:52│Comments(0)古本屋の日々

 
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