2007年09月30日

ブログの功罪

 知り合いの印刷屋さんと話してましたら、最近仕事がめっきり減ってしまったとぼやいておりました。パソコンの普及でちょっとした印刷物は個人でできるようになってしまったからなんでしょうか。
 パソコンとインターネットの普及は私たちの生活をずいぶん変えてしまいました。本などネットで探した方が確実です。ブログだって、いままでは個人が不特定多数の人に向けて情報の発信など思いもよらなかったのに、誰もが簡単にできるようになりました。もう書くという行為についてはプロとアマの境界が限りなく曖昧になってしまっています。ベストセラーがネットの書き込みから生まれる時代です。しかし、簡単にできるということは弊害も生みます。出版してもらうために一生懸命努力した昔の文筆業志願者はそれなりの研鑽を積み、自分の書くことの影響を考えて書いていました。今はそうとうにいい加減なこと、個人的な思いこみによる中傷もかんたんにできますし、悪意を込めて行えば、場合によっては人を自殺に追い込むことだってやりかねません。ネットによるいじめの話を聞くといたたまれない気持ちになります。
 私たちの社会が成熟しきれないうちにそんな状況になったのか、それとも人間というのは常にそういう悪意を内包しているのか。個人で情報を発信しようという時、考えてみなければならない問題だと思います。



Posted by 南宜堂 at 14:37│Comments(0)

 
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