2010年08月25日

日々是好日 武平まんじゅう

 日光で思い出したのが「武平まんじゅう」であった。以前に友人からその噂を聞いていて、一度食べたいものだと思っていた。今市にあるというのだが、わかりにくい場所だし、すぐに売り切れてしまうのでなかなか買えないのだということであった。
 こういう時に便利なのがネットとばかり、沼田のマクドナルドに入り、例のiPadを使って検索する。もちもちしてとか、黒糖の風味がとか評判記が載っている。20分か30分待たないと買えないので、予約しておいた方がいいともある。場所はマップで調べてだいたいの方角をつかむ。確かに、町場からは外れた場所にあった。行けばなんとかなるだろうと出発する。
 沼田からは山道になるのだがまわりの緑が気持ちいい。戦場ヶ原にかかったあたりで、予約しておいた方がいいかと思い直して電話をする。なんとか取っておいてくれるということで一安心。
 今市はいまは日光市に編入されている。日光街道を宇都宮方面に進めばいいと地図にはあったので、そのうち看板でも出ているだろうと思いつつ進むがなかなかそれらしきものはない。グーグルの地図はネットにつながってないと役に立たない。行き当たりばったりでこの辺を曲がってみようなどとしておかしな方に行ってしまった。さんざん迷って、途中で電話して場所を確認などしてようやくたどりついた。農村地帯の小学校の前にあるごくふつうのお菓子屋さんという構えである。
 昼もだいぶ過ぎていたせいか、お客は少なく一仕事終えたおじいさん(たぶんこの人がご主人であろう)がかまどに寄りかかって一服していた。これだけ迷って手に入れた武平まんじゅう、どんな味なのか、逸る心を抑え駐車場に戻る。おまけに2個もらったのでこれを食べてみようと思う。その前に、紹介していただいた友人に報告、一包みおみやげにと思って電話したがあいにくと旅行中であった。
 さて、20個の武平まんじゅうをどうしたものか。とりあえずおまけをほおばる。うまい、評判に違わぬ味、特別にどうということはないのだが、一つ食べるとまた食べたくなる、後を引く味だ。これなら一人で20個はいけると思ったが、結局は家へのお土産として子供たちに渡すと、やはりうまいうまいとすぐに食べてしまった。
 名物まんじゅうというのは各地にある。昔の街道筋に多いようだ。私がたどってきた吾妻路にも草津のおんせんまんじゅう、長野原には酒まんじゅうのうまい店がある。旅の疲れをいやすには甘いまんじゅうが何よりだったのかもしれない。茶店で出すにも作り方がシンプルだから手軽だったのかもしれない。
 というわけで、ここに武平まんじゅうの写真でも載っていれば気が利いているのだが、食べてしまったのでない。なんとも間の抜けた報告である。



Posted by 南宜堂 at 12:03│Comments(0)
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